海外旅行!Vacation!!
異国で英気を養いテンション高めで帰国してみたら、スーツケースが破損していて落ち込む…という経験はありませんか?
私も以前、帰国した際にアメリカ合衆国運輸保安庁(Transportation Security Administration: TSA)の手によってスーツケースを開けられた際ダイヤルロックをがっつり壊されており、さらにグライド(スーツケースを置くときの台座)が1つ無くなっているという切ない思いを体験しました。
結構なボロボロ状態で帰ってきた気の毒なスーツケースですが、なんと出国の1週間前に購入した新品だったため、さらにショックひとしおでした。
アメリカの場合は特にスーツケースの扱いが荒いとは常々思っていましたが、まさかここまでとは。。
今回はそんなスーツケースの破損から、修理と海外旅行保険請求の手続きについて体験談をまとめたいと思います。
手荷物の破損に気づいたら
まず、空港のターンテーブルで手荷物受け取った後、破損がないかその場で確認することが何より重要です。
その日、「傷がついてるくらいは良くあること」と思いながら帰国後の手荷物受け取りブースでスーツケースをチェックしていた私は、『グレイドが1個無くなっている』という明らかな破損に気づきました。
そして帰国後の疲れ切った体に鞭打って、その場にいた航空会社スタッフにスーツケースが壊れていることを伝えました。
ついでに他にも異常がないかチェックしていると、ダイヤルロックが強制解除されたようで、中に「スーツケースを開けて調べさせてもらいましたよ」という紙が入っていました。
↑問答無用の紙在中。
そして、ダイヤルロックは開いたまま放置され、どの番号に合わせても開いてしまうという役割を果たさない飾りと化していました。
後からスーツケースのカスターマーサービスで聞いた話によると、通常はダイヤルロックが強制解除されていた場合は、空港の職員にその旨を伝えるとその場で特殊な器具(鍵?)を使ってロックを元の状態に戻してくれるそうですが、私がこの時(2018年春)羽田の国際線ターミナルで対応してもらったANAのスタッフの方はそのような処置は施してくれませんでした。
もしかすると、これまでそのような状況に遭遇したことがなく知識がなかったのかもしれません。
次回、もし同じ状態になった場合は「こちらで直してもらうことはできますか?」と尋ねてみようと思います。
そもそも「スーツケースを開けたハワイのTSA職員がちゃんと閉めといてくださいよ」という話ではありますが。。
スーツケースの破損についてその場で破損報告を書いてもらうためには、受け取り後すぐにスーツケースを確認することが鉄則です。
ちょっと面倒でスキップしがちな作業ですが、気をつけてチェックしましょう。
報告書を作成してもらう
今回の旅行ではANAの国際線を利用していたため、ANAスタッフがスーツケースの状況を確認しに来てくれました。
ダイヤルロックとグレイドの破損について説明し、「手荷物破損報告書」を発行してもらいました。
このような複写の紙を受け取りました。
この用紙は、加入している海外旅行保険に修理費を請求する際に必要になります。
因みに、報告書が複数必要になるような場合は、コピーで対応できるそうです。
(※こちらは2018年の情報となります。現在は様式等変更になっている可能性がありますのでご了承ください。)
海外旅行保険は適用か?
証明書(報告書)を無事getし帰宅。
数日後、落ち着いたところでスーツケースの修理の手続きを始めることにしました。
遂に、毎度掛け捨てにしていた海外旅行保険や、クレジットカード付帯保険が役に立つ時が来たようです。
スーツケースの破損に使えそうな保険が無いか確認します。
私の場合は、思いあたる保険が3つありました。
1).クレジットカード付帯保険
所有しているクレジットカードに、海外旅行保険が付帯していました。
その中の項目に「携行品損害」というものがありました。
使えそうです!
というわけで、早速電話をして今回の修理に保険が適用になるか、手続きの方法はどうなるか等、確認してみることにしました。
結論から言うと、今回のスーツケースの破損に関して付帯保険は使えるが、3,000円は自己負担しなければならないということでした。
つまり、3,000円以下の修理費用であれば実費、それ以上の場合は3,000円を差し引いた部分で支払いしてもらえるということです(2018年当時)。
2).ANAセールスの特別保障
今回の旅行は、ANAセールス主催のツアーを利用しており、そのツアーには特典として旅行保険が付帯していました。
ハワイへの渡航には国内線・国際線を利用するので、乗り継ぎや時間・費用の点で今回はANA利用が便利だということで選んだため、このような特典は完全に見落としていましたが、帰国してからこんな素敵なオプションが付帯していたことに気づきました。
そこで、こちらについてもまずは電話で確認の上、資料を請求。
今回のスーツケースの破損についても、特別保障の対象になり、さらに(損害額が3千円以上の場合)自己負担額はなしということでした(2018年当時)。
3).AIU保険
クレジットカード付帯保険だけでは心配な部分をAIU保険で個別に補っていたのですが、携行品に関してはクレジットカードの付帯分で十分だろうと思い入っていませんでした。
よって、今回のスーツケース破損に関しては請求できる保険金はありません。
しかし、もちろんAIUにも携行品に対する保障があります。
ご旅行中に携行するスーツケース、カメラ、時計などを盗まれたり、あやまって落として破損した場合や、パスポートの盗難により再取得する場合など(AIU保険サイトより / 2018年当時)
こちらに入っていれば今回のような場合にも保険金は支払ってもらえます。
ただし、JCBカード付帯保険のように、自己負担額の設定があるようです。
その“時価額”から免責金額(お客さまご負担額:契約内容により異なります。)を差し引かせていただいたものが、お支払いできる保険金となります。(AIU保険サイトより / 2018年当時)
結局、私は「自己負担額がない方がいいよね」ということで、『ANAセールス』の特別補償へ申請することにしました。
ANAセールス特別補償
ANAセールスから送られてきた書類によると、今回のスーツケース破損に対する特別補償の手続きに関しては、送られてきた何枚かの書類(状況報告書・承諾書・損害品明細書)への記載の他に、以下の書類が必要になるそうです。
1).携行品の修理費の見積書または領収証(原本)
2).携行品の損害状況がわかる写真
3).事故を証する書類
必要書類の準備
2).については自宅でカシャリと撮影。
3).は帰国時に空港で作成してもらった「手荷物破損報告書」が該当します。
あと必要になるのは1).修理の領収証ということになります。
サムソナイトへ連絡
スーツケースはサムソナイト製だったので、次にサムソナイトカスタマーセンターへ連絡しました。
破損の状況等を説明し、修理依頼をお願いします。
修理内容や期間・費用等の説明を受けた後、修理を依頼することとなり、後日「修理受付のご案内」が送付されてきました。
同封されている「修理受付書」の必要事項に記入し、保証書のコピーと一緒に中身を空にしたスーツケースに入れ、指定した日時に訪問してくれた宅配業者に引き渡します。
その後、3週間ほどして見積書が送られてきました。
その内容でOKの場合は、修理依頼をかけます(電話 or FAX / 2018年当時)。
見積もりと修理
見積もり内容に関しては、当初電話で聞いていた感じより随分安かったです。
まず、グライドの破損に関しては、製造不良の可能性があり、無償の修理となりました。
ダイヤルロックに関しては、鍵の交換が必要で、電話では大体7−8千円程度必要と言われていましたが、実際は2,250円(税別)という金額が記載されていました。
サムソナイトはフリーダイヤルがありますが、対応時間が平日の10-17時というなかなかサラリーマンにとっては狭き門であるため、修理依頼をかけるまでに結構時間を要しましたが、最終的に電話で修理の依頼が完了しました。
※2023年現在、サムソナイトの『問い合わせ窓口』は電話意外にも「問い合わせフォーム」や「チャット」が用意されていますので、随分問い合わせへのハードルは低くなっています。
「部品の取り寄せに時間がかかるので、修理に3-4ヶ月ほどかかる」と言われ、4ヶ月以内に旅行の予定もなかったので問題はありませんでしたが、「ちょっと時間かかりすぎでは…?」という気もしました。
そして後はスーツケースが帰ってくるのを待つだけ・・・と思っていたら、修理依頼からおよそ1週間後にサムソナイトカスタマーセンターから「修理が完了しました」と連絡が。
「部品の取り寄せが早かった」とのことですが、修理費用に関しても修理期間に関しても、拍子抜けの連続でした(結果的に見積りより、安く・早くなったので印象は悪くありませんでしたが)。。
結果、私の場合、サムソナイトの修理に関しては、最初の電話からスーツケースが戻ってくるまでおよそ2ヶ月を要しました。
保険金の請求
修理を終えたスーツケースも戻り、これでいよいよ保険金の請求ができます。
そこで改めてANAセールスの書類を見直すと、大変なことが書いてありました。
なお、見積額3,000円以下の場合は補償対象外となりますので、予めご了承ください。
今回の修理金額は、見積りの通り、税込2,430円でした。
送料も不要です。
つまり・・・3千円以下!!!!!!!!!
一生懸命書いた書類諸々、撮影した写真、発行してもらった破損報告書、問い合わせに要した時間、全てが無駄になりました。。。
海外旅行保険は一般的に「3,000円くらいは自分で払いなさい」ということなんですね。ちょっとショックです。
そして今頃になって、ダイヤルロックを破壊したTSAの係官に対して改めて怒りが沸いてきます。
「貴方がスーツケースを開けた後にきちんとロックを戻してくれていれば、無駄な手続き及び支出は必要なかったのに」と。「開けたら閉める。それだけのことよ?」と悔しさのあまり脳内で仮想敵に絡んでしまいます。
まとめ
というわけで、私の場合は結果的にかなり残念なスーツケース修理体験となりましたが、高額な修理費が必要になった場合はこのような流れで修理を依頼し、保険を請求すれば高額の出費を伴わずスーツケースが美しくなって手元に戻ってくると思います。
ポイントは以下です。
・荷物を受け取ったらその場ですぐに破損がないか確認する
・破損がある場合は係員に「報告書」を作成してもらう
・TSAロックの破損の場合はその場で直してもらえないか尋ねる
・海外旅行保険の携行品補償の免責金額は3,000円であることが多い
・保険の請求は色々書類が必要で結構煩雑
どなたかのお役に立てると幸いです。
最近では、アメリカへ渡航する際はTSAロックも施錠しない方がいいという論調もあるようです。
ハワイに渡航する際も、スーツケースには貴重品入れず、鍵はかけず預ける方が余計なトラブルがないのかもしれませんが、なかなか判断が難しいところです。
手荷物のロストバゲージや遅延、破損に遭遇することなく気持ちよく旅行できるのがベストですが、時々こんなことも起こります。
これからもめげずに旅行を楽しみましょう!
※こちらは2018年の情報となります。現在は手続きの方法等変更になっている部分もあるかもしれませんのでご了承ください。
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